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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017

 ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017(LFJ)のテーマは、「LA DANCE ラ・ダンス 舞曲の祭典」。
 先日インタビューしたアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタンや、ピアニストのルーカス・ゲニューシャスが話していたように、今年のテーマは、とても選曲がしやすかったようだ。
 クラシック音楽は、舞曲にまつわる作品が非常に多いからである。
 今日は、12:00?12:55(ホールB7)のリシャール・ガリアーノ六重奏団(アコーディオンと弦楽)、13:30?14:45(ホールC)のオネゲル「ダヴィデ王」、17:45?18:30(ホールB7)のテディ・パパヴラミ(ヴァイオリン)、グザヴィエ・フィリップ(チェロ)、フランソワ=フレデリック・ギィ(ピアノ)のベートーヴェン:ピアノ三重奏曲第7番「大公」を聴きにいった。
 ガリアーノ(1950?)はフランスのアコーディオン奏者、バンドネオン奏者、作曲家。アコーディオン奏者の父親のあとを継ぎ、フランス新世代のアコーディオン音楽を追求している。1980年にピアソラと出会い、アルゼンチン・タンゴを演奏するようになったという。現在は、ジャンルを超えてさまざまな音楽を幅広く演奏している。
 今日は、自身の作品をメインにピアソラ作品も演奏し、哀愁に満ちた繊細で優雅な音色を存分に披露した。
 オネゲルの「ダヴィデ王」は、実在の古代イスラエル2代目の王で、旧約聖書の英雄ダヴィデの生涯を描いた3部構成全27曲からなるオラトリオ。
 当初は4時間を超える劇音楽として書かれたが、それを縮小する形でオラトリオに改訂された。今日は、改訂版をオリジナルの小編成である17人のオーケストラ(ダニエル・ロイス指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアのメンバー)、ローザンヌ声楽アンサンブルで演奏された。歌手陣は、クリストフ・バリサ(語り)、ロランス・アミー(巫女)、リュシー・シャルタン(ソプラノ)、マリアンヌ・ベアーテ・キーランド(メゾ・ソプラノ)、エンドリク・ウクスヴァラフ(テノール)というメンバー。とりわけ、語りとメゾ・ソプラノが傑出していた。
 こういうオラトリオは、ふだんなかなか演奏される機会に恵まれない。これこそ、LFJならではのプログラムといえるのではないだろうか。
 最後に聴いたベートーヴェンの「大公トリオ」は、3人の息がピッタリ。彼らはよくトリオを組んで共演しているようで、ベートーヴェンが3つの楽器をまったく同等に扱い、それぞれの特質を最高に生かして雄大な作品に作り上げたその曲想を存分にうたい上げた。
 私は第1楽章の冒頭のピアノで奏される第1主題が大好きなのだが、第2楽章の堂々としたスケルツォも、第3楽章の深い情感をたたえた変奏も、第4楽章の明朗なロンドも非常に魅力的だ。
 約45分間の長い作品だが、3人の一瞬たりとも弛緩せず、集中力に富んだ見事なアンサンブルにより、一気に聴き込んでしまった。
 まったく異なる味わいをもった3つのコンサートを聴き、LFJ2017のテーマ、舞曲の要素を堪能することができた。
 ルネ・マルタンはもう来年のテーマを考え、選曲も始めているといっていたが、さて、2018年はどんなテーマが登場するのだろうか…。
タグ:"Yoshiko Ikuma"
posted by 伊熊よし子 at 23:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシックを愛す
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