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ルーカス・ゲニューシャス

 1990年モスクワ生まれのピアニスト、ルーカス・ゲニューシャスの演奏は、2010年のショパン国際ピアノ・コンクールのときから聴いている。
 このコンクールでは第2位入賞を果たし、次いで2015年のチャイコフスキー国際コンクールでも、第2位を獲得した。
 先日、そのゲニューシャスに、また会うことができた。2014年のインタビュー以来のことである。
「ショパン・コンクールの入賞は、ぼくの人生に大きな変化をもたらした。一気にコンサートのオファーが増えたし、世界各地で演奏することが可能になったんだ。チャイコフスキー・コンクールの場合もコンサートの回数が増えたのは同じだけど、特にロシアでの演奏の機会が格段に増えた感じ」
 久しぶりに会うゲニューシャスは、堂々として自信に満ちていた。最近は、ストラヴィンスキーの作品の研究に時間を費やしているそうで、その作品論になったら、話が止まらない感じだった。
 彼は、5月4日?6日まで東京国際フォーラムで開催される「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2017」への参加が決まっている。今回は、ショパンの「マズルカ集から」、ラヴェルの「ソナチネ」、ストラヴィンスキーの「兵士の物語」からタンゴ、ワルツ、ラグタイムを演奏する予定で、4日と5日の2回公演が組まれている。
「今年のテーマは“ラ・ダンス 舞曲の祭典”でしょう。だから、すごく作品を選ぶのが楽だったんだよ。だって、舞曲の要素が入っている作品が多いからね。弾きたい曲はたくさんあるし。でも、この3曲に絞った。特にストラヴィンスキーは聴きどころだよ。本当はもっと弾きたいんだ(笑)」
 これはあまり演奏される機会に恵まれない珍しい作品。要注目である。
 このインタビューは、「ぶらあぼ」と「intoxicate」に書く予定になっている。
 ゲニューシャスは、バロックから現代作品まで幅広いレパートリーの持ち主だが、現代の作曲家の作品を演奏することにも意欲を示しているとか。
 ショパン・コンクール入賞時から、はや7年目。世界を飛び回る超多忙なピアニストになった姿を目の当たりにし、「よかった、よかった」と心のなかでつぶやいた。
 このストラヴィンスキーは、やはり聴き逃せないなあ。でも、小さな会場だからすぐに売り切れてしまうかも。
 今日の写真は、インタビュー中の自信たっぷりなルーカス。ロシアのピアニストは、本当に若いころからこういう雰囲気を持ち合わせている人が多い。不思議よねえ、教育の賜物かしら…。 


タグ:"Yoshiko Ikuma"
posted by 伊熊よし子 at 22:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報・特急便

ごごラジ!

 今日はNHKのスタジオに行き、「ごこラジ!」の収録を行った。これは以前にも書いたように、生放送である。
 担当のチーフ・ディレクターのYさんとは何度か打ち合わせをしているが、今日も番組開始前に最終的な打ち合わせをし、いざ本番!
 男性と女性のアナウンサーふたりが、台本を基に次々に私に質問したり、話しかけたりしてくれ、それに呼応するように話していく。
 ニュースが入ったり、交通情報をはさんだりして約1時間、いろんな話をした。もちろん、来月来日のドミンゴの話題がメインで、彼の音楽的な特徴や人間性なども話題になった。
 ラジオの生放送というのは慣れているものの、途中で咳が出たらどうしようとか、とちったらどうしようとか、いろんなことが脳裏をよぎる。
 でも、なんとか無事に時間内にピタッと収まり、ホッとひと安心。
 私はいつものことだが、時間が限られていると、どんどん早口になってしまう。今日は講演ではなく放送ゆえ、「ゆっくり、ゆっくり」「ダメダメ、もっとテンポを抑えて」と自分にいい聞かせ、できる限りゆっくり話すことにしたつもりだ。
 しかし、放送を聞いてくれたという友人のメールには、「必死で伊熊さんのスピードに着いて行き、頭をフル回転させた」と書いてあった。
 そうか、やっぱり早口だったのね、失敗失敗(笑)。
 この本番後、今度はNHKテレビのディレクターと来日するドミンゴについて打ち合わせをした。来日した直後、ドミンゴにテレビ出演してもらい、ニュース番組で流す予定だそうだ。
 なにはともあれ、私のドミンゴ関係の仕事はすべて終わった。あとは、コンサートを聴くだけ。ひたすら待ち遠しい。
 実は、昨年末の「クラシック・リクエスト」で知り合ったアナウンサーのNさんが、今日の放送を聴きにきてくれた。そして今日のディレクターのYさんは、私のアーティスト・レシピをとても楽しみにしているといってくれた。
 ふだんは、クラシック界の人たちしか交流がないため、こうした放送局の人と知り合うのはとても新鮮である。
 ただし、放送局を出てから気づいた。「あっ、しまった。今日はだれの写真も撮らなかった」。これも失敗ですねえ。
 生放送が終わってすぐに打ち合わせの場所に移動したため、撮ることができなかったのである。残念…。
 今日お会いしたみなさん、お世話になりました、ありがとうございます。
 
 
 
 
タグ:"Yoshiko Ikuma"
posted by 伊熊よし子 at 21:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日々つづれ織り

春野菜を満喫

 先日、Tちゃんからいただいた安曇野の野菜は、忙しい毎日にひとときの涼風を吹き込んでくれる。
 まず、野菜を眺めながら「どんなお料理にしようかな」と考え、自分がいまもっとも食べたい物を作ることにする。
 最初に登場したのは、「ヤリイカのペペローチーノ フレッシュ・クレソン添え」。15センチくらいのヤリイカを4本用意し、皮をむいたり内臓を取ったりして下ごしらえをする。しっかり水気をとっておくのがポイント。
 これを食べやすい大きさに切り、オリーブオイルでにんにく2片と鷹の爪少々の香りをたたせ、イカを入れて短時間で調理。最後にゆずコショウ小さじ1を加え、しょうゆを小さじ1加えてざっくり混ぜれば出来上がり。
 温かいうちにクレソンをちぎって乗せると、フワーッといい匂いが立ち込める。



 次は、「桜えびと水菜の生パスタ 焼津まぐろのアヒージョ風味」。これはおいしい生バスタが手に入ったら、ぜひ作りたい一品。
 オリーブオイルでにんにくのみじん切りを炒め、桜えびを加え、塩とコショウで味を調えたら、ゆでたパスタに混ぜる。水菜をたっぷりトッピングし、缶詰の焼津まぐろのアヒージョ(スペインの魚介類のオリーブオイルとにんにくの煮込み)をパラリとトッピング。ワインが進みますゾー。



 3つ目は、「せりご飯」。お米2合にしょうゆとみりん各大さじ1、和風だし小さじ1を入れ、上質な油揚げ1枚の千切りを加えて炊く。
 炊き上がったら、食べやすく切ったせり1把の茎の部分をごはんの上に散らして7分ほど蒸らし、さらに葉の部分を入れて3分ほど蒸らす。最後に京都のちりめん山椒を大さじ3ほど混ぜ合わせる。しらすでもいいが、ちりめん山椒の場合は、炊き込むときの調味料を少し減らす。
 これはおにぎりにしてもおいしいし、まさに春の香り豊かな混ぜごはん。



 まだまだ野菜は残っているため、これからも楽しみが続きそう。さて、次は何にしようかな、腕が鳴る鳴る、武者震いしそう(笑)。
 
タグ:"Yoshiko Ikuma"
posted by 伊熊よし子 at 22:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 美味なるダイアリー
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