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イム・ユンチャン

 いま、先日アメリカで開催された「第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール」において、史上最年少の18歳で優勝の栄冠に輝いた韓国出身のイム・ユンチャンが来日中である。
 昨日は、来日公演を前に記者懇親会が開かれ、コンクール参加の経緯やレパートリーのこと、今後の活動に関してなど、さまざまな話題が登場した。
 私の知っている韓国人のアーティストや仕事で会う人は、ほとんどの人が声がものすごく大きく、雄弁である。
 ところが、イム・ユンチャンは恥ずかしそうに小声でボソボソと話す。
 こういう人は、きっと対面のインタビューを行ったら、結構内面性が出てきて、おもしろい面が引き出せるに違いない。
 今日の写真は、記者懇親会のひとこま。
 リサイタルは、今夜サントリーホールで開催される。
 彼は古い録音を好むそうで、イグナーツ・フリードマンのショパンを大切に聴き込んでいるとか。シブいねえ。
 今夜の演奏が楽しみである。
   なお、2023年2月にはミハイル・プレトニョフ指揮東京フィルのソリストとして来日し、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を演奏する予定になっている。


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posted by 伊熊よし子 at 14:13 | 情報・特急便

三浦文彰

 「音楽の友」に連載している「マリアージュなこの1本」の次号は、ヴァイオリニストの三浦文彰の登場。
 彼が行きつけのお店として紹介してくれたのは、自由が丘から徒歩3分のフレンチ、「プティ・マルシェ」。
 素材とお料理にとことんこだわった、ナチュラルなレシピを提供するお店で、シェフもお店の雰囲気もとても親しみのある感じ。
 三浦文彰には長年インタビューを続けているが、いつもいい靴を履いている。
「僕、靴フェチなんですよ」 
 という彼が履いていたのは、原宿でみつけたという、とてもスタイリッシュな一足。
 以前、辻井伸行と一緒に軽井沢で取材したときにも、「さっき、アウトレットで買ってきちゃった」という履きやすそうな革のスニーカーを履いていたが、今回の靴もとてもいいデザイン。
 この取材は、本誌と、いま進行中の食と音楽のムックとの両方に書き分けることになっている。
 ただし、革靴の紹介はここだけ(笑)。
 今日の写真はインタビュー中のワンショットと、靴の1枚。しばらく会わなかったら、彼はかなり体重が増えたそうで、見た目が大きく変わっていた。「太ったら、体力がついて指揮するのが楽になった」そうだが、ヴァイオリンを弾くよりも指揮をする方がやせるとか…。

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posted by 伊熊よし子 at 22:28 | 日々つづれ織り

レイ・チェン

 今日はオーストラリア大使館で、ヴァイオリニストのレイ・チェンの記者懇親会が開かれた。
 レイ・チェンは台湾生まれのオーストラリア育ち。大使館の懇親会では演奏とトークが行われ、レイ・チェンは近年新たに弾くようになった楽器、1714年製ストラディヴァリウス「ドルフィン」を手に、J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ」第3番のプレリュードと、オーストラリアの第2国歌とも呼ばれて親しまれている「ワルチング・マチルダ」を演奏した。
 今回の来日公演に当たり、チラシに文章を寄せた。それを下記に貼り付けたいと思う。今日の写真は、懇親会のときの様子。コンサートは11月30日(水)19時、東京オペラシティコンサートホール。


[レイ・チェンの魅力のすべてが開花するバラエティに富んだプログラム]


 いま、もっとも勢いのあるヴァイオリニストのひとり、レイ・チェンは幅広いレパートリーを備えているが、ひとつの作品と対峙するとき、膨大な練習量と時間をかける。

「モーツァルトのひとつのカデンツァには50時間くらいかけ、じっくりモーツァルトと向き合い、その内面の暗い部分が理解できたときにカデンツァが頭に浮かびます。いずれの作品も、作曲家の魂に分け入るように奥深く入り込まないと、その真意は理解できません」

 レイ・チェンはクリストフ・エッシェンバッハをはじめとする偉大な指揮者との共演も多く、ブルッフのコンチェルトなどを得意とするが、ベルリン・フィルのメンバーと結成したメイド・イン・ベルリン(弦楽四重奏団)とも「月の光」をはじめとする名曲を録音。名曲が新たな光を放って耳に心地よく浸透してくる。

バッハの《無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ》も愛奏曲で、「バッハの無伴奏作品は、僕にとっては特別な曲です」と語っている。20179月の来日時にはバッハ《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ》全6曲を演奏したが、全編に力強く豊穣な歌が奏でられ、長大で厳格な孤独の旅が終わると、音楽が自由に天空に舞い上がっていくようだった。

今回のプログラムはベートーヴェンのソナタ第8番で幕開け。軽妙洒脱で独創性に富むソナタは、聴き手をレイ・チェンの弦の世界へと即座にいざなう。ストラヴィンスキーの《妖精の口づけより《ディヴェルティメント》は、録音も行っている得意とする作品だ。

バッハ《無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番》の前奏曲は快活で無窮動的な曲で、長く変化に富む。ルールは牧歌的な舞曲。有名なロンド形式による軽快なガヴォットは、単独で演奏される機会が多い。メヌエットTとメヌエットUは優雅な雰囲気をたたえている。ブレーはコミカルな曲想。ジーグは楽しく軽快な曲。各曲でレイ・チェンの伝統的な奏法と表現が遺憾なく発揮される。

そしていよいよロマの旋律を使用した情熱的で軽快な音楽世界へと飛翔する。ブラームスの《ハンガリー舞曲》では、レイ・チェンの卓越したリズム表現と明朗闊達な響きが堪能でき、心が浮き立つ。最後に登場するサラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」は、レイ・チェンの真骨頂を表すもので、世界中で演奏している自家薬籠中の作品。聴き手の心は限りなく高揚し、至福の時が味わえるに違いない。


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posted by 伊熊よし子 at 22:45 | クラシックを愛す
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